くまの歯科 | 春日井市の歯科

くまの歯科電話番号:0568-52-0418

診療内容MEDICAL

歯茎の再生治療

歯茎の再生治療は、歯肉が後退してしまった部分を再び取り戻し、見た目や機能を改善するための治療方法です。
歯周病や加齢、強すぎるブラッシングなど、さまざまな原因で歯茎は下がりやすくなります。
一度下がった歯茎は自然に戻ることが少ないため、必要に応じて再生療法を行うことで、より健康的な口元を目指すことができます。
当院では、患者様の状態をよく見極めたうえで、適切な手段を選択し、歯の根元が露出している部分や歯肉が薄くなっている箇所に働きかけます。

歯茎が後退する原因

歯周病の原因とそのメカニズム
歯周病による組織の破壊

歯周病が進行すると、歯を支える骨や歯茎が侵され、歯肉が徐々に下がってしまいます。
顎の骨が失われることで歯肉も支えを失い、根の部分が露出しやすくなります。
この状態を放置すると、知覚過敏や歯の動揺など、日常生活に影響が及ぶ恐れがあります。

強すぎるブラッシング

歯磨きの際に力を入れすぎると、歯肉の表面が傷つき、炎症を繰り返すことで歯茎が下がることがあります。
きれいにしたいという気持ちが強いほど、力を入れがちですが、やさしく磨く工夫をすることが重要です。

不適切な噛み合わせ

歯並びが乱れていると、一部の歯に強い力が加わり、歯茎へ負担がかかりやすくなります。
その結果、骨と歯肉がダメージを受けやすくなり、歯肉退縮が進行しやすい状態になります。

歯茎の健康がもたらすメリット

歯周病の原因とそのメカニズム
見た目の向上

歯茎が下がっていると、歯が長く見えてしまい、笑顔にも影響が出ます。
歯肉を再生して歯の長さを適切に保つことで、自然な口元を取り戻し、自信を持って笑えるようになります。

歯の機能維持

歯茎が下がると、歯根が露出し、むし歯になりやすい環境になるだけでなく、知覚過敏が起きやすい特徴があります。
再生療法によって歯肉を回復させると、外部刺激から歯を守り、噛む力も安定しやすくなります。

歯周病の予防や改善

歯茎が健康であるほど、歯周病のリスクは抑えられます。
歯肉退縮が改善されれば、歯周ポケットが浅くなり、プラークの除去もしやすくなります。
歯周病の進行を抑えたり、防いだりするうえでも、歯肉再生は大きな意味を持ちます。

当院で行う歯茎の再生治療の流れ

徹底した検査とカウンセリング

まずは歯茎や骨の状態を正確に把握するため、3DCT(シロナ)などを活用して詳しく調べます。
歯肉の厚みや骨量、歯周病の進み具合を総合的に確認したうえで、どの手法を用いるかを決定します。
また、患者様の日常のブラッシング方法や食習慣なども伺い、原因を一つひとつ解消していけるよう助言いたします。

簡単な治療で済むケース

まだ症状が軽度で、歯周病がそれほど進行していない場合は、スケーリングやルートプレーニング、ブラッシング指導などの基本的なケアで対応します。
歯石やプラークを除去し、歯茎が健康な状態へ回復しやすい土台を作ることで、軽度の歯肉退縮は改善が見込める可能性があります。

外科的な再生療法の選択

歯肉が大きく下がって根の部分が大幅に露出している場合や、骨が失われている程度が深刻な場合には、外科的な再生療法を行います。
当院ではバイオマテリアル材料(EMD、リグロス、人工骨、メンブレンなど)を適切に使い分け、歯肉や骨の回復を支援します。
遠心分離器を用いて自家由来の組織を活用する方法をとることもあり、患者様ご自身の血液から生成された成分を利用することで、より安定した治癒を目指します。

バイオマテリアルと遠心分離器の活用

バイオマテリアルと遠心分離器の活用
EMDやリグロス、人工骨、メンブレンの役割

重度の歯周病などで歯茎や骨が大きく失われた場合、それらを補うためにさまざまな材料を用いて再生を促します。
EMDは、エナメルマトリックスデリバティブと呼ばれる成分で、歯の根元に塗布することで組織の再生をサポートします。
リグロスは歯周組織の再構築をうながす薬剤であり、人工骨やメンブレンは欠損部位に充填して骨や歯茎の回復を助けます。

遠心分離器を使った再生療法

患者様自身の血液を遠心分離器にかけて成分を抽出し、成長因子を含む部分を利用します。
これは治癒を早め、身体との親和性が高いとされるため、歯肉の再生や骨の回復をよりスムーズに進めることが期待できます。
術後の痛みや腫れを抑えることにもつながり、自然な治癒力を最大限に引き出す方法です。

拡大鏡(カールツライス)と精密な施術

拡大鏡(カールツライス)と精密な施術
細部を逃さない視野

歯肉の外科的処置では、わずかなズレが治療結果に大きく影響する場合があります。
当院ではカールツライス社の拡大鏡を用い、歯肉や歯根の状態を数倍に拡大した視野で確認しながら施術しています。
肉眼では見落としがちな細部までしっかり把握し、患部をきれいに処理することで再生の成功率を高めています。

マイクロスコープの活用

より高倍率で視野を確保したい際には、マイクロスコープも使用します。
深い部分の歯肉や骨を見通しながら、汚れや炎症を除去し、バイオマテリアルを隙間なく充填できます。
歯肉再生だけでなく、歯周病治療全般にも大きな威力を発揮し、治療の精度を向上させています。

歯肉再生と噛み合わせの関係

歯肉再生と噛み合わせの関係
問題の根本を解決する大切さ

歯茎が後退する原因の一つに、咬み合わせによる偏った力のかかり方が挙げられます。
この力の問題を解決しないまま歯茎を再生しても、また歯肉が傷つく可能性があります。
当院では咬み合わせを含めた総合的な診断を行い、矯正や補綴など、必要があれば他の方法も組み合わせて歯肉を守るよう努めています。

長期的な安定を目指す

歯肉再生後、正しい咬合状態が維持されていれば、再び歯茎が下がるリスクを抑えられます。
再生療法の成果を長く保ちたい方には、フェイスボウや咬合器を用いた精密な噛み合わせ診断を提案し、歯全体のバランスを整えることで、より良い状態を維持しやすくなります。

日常のケアとメンテナンス

日常のケアとメンテナンス
ブラッシング指導の徹底

術後の歯茎を守るためには、毎日のケアが欠かせません。
歯茎が再生しても、強いブラッシングや誤った磨き方を続けると、再び傷つけてしまう恐れがあります。
当院では、一人ひとりの磨き方のクセを確認しながら、やさしく効果的に汚れを落とす方法を分かりやすくお伝えしています。

衛生士担当制で継続的なフォロー

衛生士担当制を導入しているため、同じ衛生士が経過を把握し、治療後の変化を追いかけます。
細かな変化を見逃さず、問題があれば早期に対処しやすいのが利点です。
また、ライフスタイルに合わせたケア方法を常にアップデートし、より歯茎に優しいメンテナンスが実現します。

外科手術を安心して行うために

外科手術を安心して行うために
痛みやストレスを軽減する工夫

歯肉の再生手術と聞くと、痛みが心配な方も多いかと思います。
当院では電動注射器を使い、麻酔時の不快感をできる限り減らしています。
また、手術中に不要な振動や熱が生じないよう、ピエゾサージェリーなどの装置も活用して骨や組織を丁寧に処理します。

衛生管理の徹底

外科的な処置を行う際は、清潔な環境であることが何より大切だと考えています。
器具や手袋、チェア周辺は使い回しをせず、一人の患者様ごとに消毒や滅菌を徹底しています。
手術中も衛生面に配慮しながら進めるので、安心して治療を受けていただけます。

歯を残すことにこだわります

歯を残すことにこだわります

歯茎が下がっていると、口元の見た目や歯のぐらつき、しみる痛みなど、生活の質が下がりやすい傾向があります。
当院では、こうした悩みを解消するために歯肉再生治療や日常ケアのアドバイスを行い、一人ひとりに合わせた治療プランを考えています。
歯茎が気になり始めたら、小さな違和感の段階で相談いただくほうが、大きな治療を避けられる可能性が高まります。
患者様と二人三脚で取り組みながら、歯肉の健康を守り、明るい笑顔を取り戻すお手伝いをいたします。